アメ車を買うということ
文:CAPGON
こういうホームページなんかやったりしておりますと、ボクがクルマのことに相当詳しいヤツなんだと勘違いして、みなさん結構質問をしてきたりします。まして、オーナーズクラブの代表なんかやってますと、よっぽど詳しいんだろうなと・・・。HPの掲示板はもちろん、直メールでいろいろと質問されたり、意見を求められたり。一部のアメ車雑誌なんかでは、オーナーズクラブの紹介みたいなページでワタシの電話番号なんかも掲載されていますから、直接電話をかけて来てアレコレ訊いて来る人なんかもいます。それもたまにじゃなくて結構なペースで・・・。中にはとても失礼なヤツなんかもいたりするんですが、まぁ、そのハナシはとりあえず置いておいて・・・。

まぁ、確かにボクはいろんな所で良くエラそうなこと言ったりしてますんで、クルマに詳しいヤツなんだと皆さん勘違いされているかもしれませんが、ぶっちゃけそんなに詳しくないんですね。多くの皆さんと同じレベルだと思います。別にクルマに関する商売をやっている訳ではないですし、ましてプロのメカニックでもないので、知らない事ばっかりです。自分でちょこちょこクルマいじったりしてるので、誤解されがちですが、それもほとんどの場合プロに頼む金が無いから節約のためにやってる訳で、自信があってやってる訳じゃないんですよ。正直言って一部の皆さんが思い込んでいるほど、ボクはクルマについて詳しくは無いです。ボクに言わせれば、クルマの事に詳しい尊敬すべき人は他にいくらでもいますよ。我がCCCにも勉強させてもらえるメンバーさんはいっぱいいますし、他にもいつも参考になる助言をしてくださる『師匠』はいくらでもいると思うんですね。

ただ、皆さんもクルマのことで疑問が生じた場合に、誰かに訊いてみようか?と思うのは当然の事だと思います。ボクもいくら考えても分からない時は、詳しい人やプロの方に意見を求めたり、教えてもらったりします。今はインターネットなども普及して便利な時代になったので、いつでも簡単に目的のトコロを訪ねて、訊きたい事を聞ける環境にあります。ホームページを初めて3年、クラブを立ち上げてからも同じく3年近くの時間が経っていますから、こんなショボイ内容のHPでも、検索で引っかかって覗きにやって来るマニアックな人も多いようです。
で・・・、ワタシがそれほどクルマ(カプリス)について詳しくないとは知らずに、いろんな質問をしてくる人は絶え無いのですが、まぁ、質問して来る人にしてみれば、『溺れる者は藁をも掴む』といった心境なのかも知れませんね。ボクも自分で分かる事は出来る限りお答えするようにはしてますが、中にはぜんぜんチンプンカンプンな質問もあるわけで、そんな時は正直に『ワカリマセン』と答えるほか無いですね。

それこそ質問の内容は多種多様ですが、意外に多いのが『これからカプリスを買おうと思っているのですが・・・』という方からの質問ですね。もちろんすでにカプリスのオーナーで、自分のクルマに起きたトラブルなんかについて質問して来る人もたくさんいるのですが、オーナー予備軍の方からの質問の量もかなりにのぼるんですね。中でも多いのが『どこのショップで買えば良いのか?』とか『予算はコレくらいなんだけど、買えるのか?』といった内容の質問ですね。ヒドイ人なんかだと、自分がどこに住んでる人間なのかすら言わずに、いきなり『良いショップを紹介してくれないか?』なんて言う人もいました。携帯電話でいつでもどこでも会話出来るのは便利ですが、ワタシも一応仕事してたりもするんですよね。クルマのことウンヌンの前に、人としてどうなんかなぁ?この人は???って思うような体験もしばしばですが、まっ、ひとまずコレも置いといて・・・。思いのほか多い内容の質問について、ここでもう一回考えてみようかと思います。

まず、どんなショップでクルマを購入したら良いか?という疑問ですね。つまりショップ選びです。正直、んなこたぁワカリマセンよ。それこそクルマ屋なんて全国各地に無数にあるんですもんね。自分の知ってる情報の範囲なんて、ぜいぜい地元周辺の地域のハナシですよ。もちろんカークラブをやってれば、いろんなオーナーさんのお話を聞かせてもらう機会も多いですし、そういう意味では多少情報も持ってるかも知れませんが、それはあくまでも人づてに聞いたハナシですし、また人それぞれ考え方も違うので、同じショップに対しての意見も様々だったりするんですね。信用できるショップは?反対にインチキなショップは?って良く聞かれるんですが、そんなこと簡単に答えられませんよ。下手すりゃ名指しで悪口言っちゃう事になりますからね。正直、どこの誰だか分からないヤツに、本音で語るのは難しいなと思う時もあります。自他共に認める様な明らかに評判の悪い事で有名なショップで買おうとしてる人に対しては、さすがに『そこはヤメた方が良いのでは?』と言ったりもしますが、それでも誰が見てるか分からない掲示板上で、特定のショップ名を挙げて意見する事など出来ません。そういう意味では公(おおやけ)の場で語り合う内容のハナシでは無いのかも知れませんね。

でも、それでは質問してきた人に対して、何の解決にもなっていないので、出来る限りのアドバイスはするようにしています。先にも言いましたが、ボクはクラブの多くのオーナーさんのお話を参考に出来ますし、カプリスに乗る前、アストロ時代には大きなオーナーズクラブに所属していたので、それこそたくさんの情報が耳に入って来たんですね。アストロと言えば、その流通量と共に多くのショップが扱う車種ですので、情報量もハンパじゃなかったですね。ボクはアストロ時代にアメ車業界の『天国と地獄』を見たと言うか、『酸いも甘いも』知ったと言うべきか?とにかくいろんな勉強させてもらいましたね。思えば貴重な体験でした。ただ、そういう自分自身の経験と入って来た情報を元に、それなりの意見はさせてもらいますが、ショップ選びで大事なのは、とにかくいろんな店を見て回る事だと思うんですよね。あせらずじっくりと・・・。どんなポンコツを掴まされようが、自分で直せるからとにかく安く仕入れたい!っていう人は、現物など見ないでネットでも通信販売でも買えば良いのですが、ほとんどの人はそうでは無いでしょう?まして、初めてその車種を買おうとしてるなら、その車種についての知識もまだまだ浅いですよね?何年もそのクルマに乗っていたらなら、注意すべき点や見るべき所も多少は分かるでしょうが・・・。

となると、1台でも多くのクルマを見て触って回るしか無いんですよね。クルマを買う時って、ついつい舞い上がっちゃって、早く欲しくってアセっちゃうっていうのがあると思うんですよ。ほとんどの人が。ボクもその気持ちスゴク分かります。でも、それじゃダメなんですね。高い買い物なんですから、じっくり検討しなきゃいけないんです。クルマ選びに限ったハナシでは無いと思いますが、たくさんの物件を見て回れば、それだけ見る目も肥えてくるってのは当然のことです。まずは数多く見ることが大事です。それも見るだけじゃなくて、出来れば乗せてもらって確かめられると良いですね。欲を言えば、エンジンかけるだけじゃなく、ちょっと試乗させてもらえると最高ですね。ただ、これはショップ側の都合もあるので無理も言えません。いつ売れるか分からないクルマを、いつでも乗れるように整備し、ナンバーも付けておくワケにいかないですからね。最低でも事前に連絡し、試乗の予約が取れるのならアポを取っておく配慮くらいは、買い手側の最低限のマナーとしてやっておきたいですね。何台か乗り比べれば、『あれっ、このクルマちょっと音が変だぞ?』とか、『なんか動きがへんだな』くらいは発見できますよね?それだけでも大収穫じゃないですか?ホントは詳しい頼りになる人に同行してもらうのがベストですが、1人で見に行くなら、装備や色だけに惑わされずに、じっくり検討する余裕が欲しいですね。

『どこかに良いショップはないか?紹介してくれ』っていう質問も多いのですが、ボクも良いショップとは一体ナンなのか?さっぱり分からんですよ。ボク自身ココなら信用出来ると思って通ってたショップが、ある日突然無くなって、それもたくさんのお客さんの金持ってトンじまったもんで、そんな経験すると『人間不信』ならぬ『アメ車屋不信』にもなりますよ。でも、こればっかりはワカリマセンからねー。みんな商売でやってるわけだし、いつ潰れるか?なんて誰にもわかりません。ただ、たくさんの人の意見を聞くのは大事だと思います。なかなか難しいことですが、ショップの評判を聞いて回るのは必要ですね。
で、メボシを付けたショップが出来たなら、まずクルマ見るより売ってる人間見た方が良いかも知れません。これは、自分でもそうでしたが、若いうちはなかなか出来る事じゃないですね。ある程度年齢を重ねて、いろんな人間を見て来て養われるものなので、簡単なことでは無いかも知れませんが、それでも足繁く通ってショップの人と仲良くして、たくさん会話するのは大事だと思います。売る方は置いてあるクルマをさっさと売りたいし、買う方も早くクルマが欲しいしで、アセると思いますが、ココは我慢です。人間アセってもロクなことは無いです。

次に予算のハナシです。つまりクルマ購入に当たっての資金ですね。不思議と『500マンエンあるんですが、LT−1のカプリスは買えますか?』とか『’95か’96の新車並行だったら、400マンくらいしますかね?』っていう質問は皆無です。たいていの方が恐ろしい金額を言って来るのです。恐ろしいと言うのは、もちろん低い金額のことです。50マンとか60マンとか・・・。正直、ブームも相場も落ち着いた現在でも新車並行LT−1エンジン搭載のワゴンなら100万円は遥かに超えるでしょう?程度の良いフルノーマル新並モノだと、中には200近い物件もあったりしますね。なのに片手くらいの予算でなんとかならないかな?って質問が多いんですよ。コミコミで・・・。まぁ、後期型は無理にしても前期型の、それも中並モノなら選択肢はあるかな?って思うんですが、それだと今度は程度などの面で心配が出てくるじゃないですか?先にも述べましたが、初めからボロを承知で購入後に自分でなんとかするから安い物を!って言うのなら納得です。でも、ほとんどの人が超がつくビギナーなんですよね。だったら、はじめからいきなりチャレンジャーな買い物をしなくても良いのではないかと・・・。簡単に言うと、後々から高い授業料(修理&整備費用)を払うか、初めからある程度良質(その分高価)な素材を選んでおくか、ですよね?

良く『アメ車はすぐ壊れる』とか『ガソリンばかり食ってダメなクルマだ』っていうハナシ(噂話)を良く聞きますね。まぁ、確かに燃費のハナシに限って言えば、1970年代初頭までのハイパワービッグブロック搭載のアメ車は確かに大喰らいですよ。そりゃ、環境問題もうるさくなく、ガソリンも湯水のように使えた時代ですから当然です。それと、マスキー法が施行されたいわゆるオイルショック直後、数年間のモデルはクルマとしての出来が良くないとも聞きます。しかし、現在のアメリカは燃費及び環境問題に関しては世界一うるさい国でしょう?特にカリフォルニア州の取り組み方ときたら、そりゃもう真剣です。80年代以降、特に90年代に入ってからのアメリカ車は、かつてのアメリカ車の悪いイメージなんて全くと言って良いほど無いでしょう。実際、ワタシの’95年型(5,7リッター、LT−1)などは、街中で5〜7キロ/g、高速主体だと8〜10/gは走ります。もちろん、季節や道路状況など様々な条件によって多少の上下はありますが、きっと多くの世間一般の皆さんの思い描くイメージとは違うと思います。

次に『アメ車は壊れる』というイメージに関してですが、正確に言うと・・・『アメ車を構成している部品の寿命が、時々妙に短いヤツがある』って言うのが正しいのではないでしょうか?あと、強いて言うなら『設計段階でのツメが甘い』というか、『もうちょっとこの配線の取り回しを考えてくれればなぁ〜』とか『このユニットがこの場所にあるのは問題だよなぁ〜』っていうのはありますね。その辺の問題はさすがに日本車だとかなりのレベルで考えられているなぁ、って差を感じますね。ただ、日本車でもオルタネーターはいつか寿命が来ますし、パワーウインドウが上がらなくなるコトだってあるでしょう?同じですよ。基本的なメンテナンスを正しい周期で、正しい部品を使い、正しい方法で行っておけば、むしろクルマの寿命としては長い方じゃないでしょうか?考えてみれば、アメリカってものすごく広大な国土を持ってますよね。年間に走る距離も日本とは比較にならん位多いはずです。ちょっと郊外に出れば、砂漠とか広大な大地が延々と続く場所がいくらでもあるんですよね。次のガスステーションまで何時間もかかるなんてザラでしょう。そんな生死に関わっちゃうかも知れない土地柄のクルマが、簡単に壊れて止まるはずは無いんですよ。

じゃあ、なんでこれほど『アメ車は壊れる』ってイメージが強いのか?ボクに言わせれば、イタリア車とかフランス車の方がよっぽど造りが悪く、すぐ壊れておまけに整備性も悪いといったイメージが強いのですが・・・。おそらく日本のアメ車屋さんの責任が大きいのではないですかね?きっと『アメ車が好き』っていうよりも『お金が好き』っていう人の方がたくさんアメ車屋をやってるんでしょう。そりゃあ、誰もが商売でやってるわけですし、クルマなど単に儲けるための商品でしかないのだから当然です。でも、昔からボロアメ車を高値で売りつけて、ボロ儲けしてきた悪い車屋さんがほとんどだったんでしょうね?そんなダメ車を掴まされたユーザーは、店を恨むのではなくクルマを恨むんです。『やっぱアメ車はダメだ』
ぜんぜんダメじゃないと思いますよ。ダメなのはそんなクルマを買ったあなたと、そんなクルマを売って儲ける車屋です。いや、正確に言うと、ボロイ車を売ること自体は罪ではないですね。その代わりお客に対して、このクルマはドコソコが壊れていてボロいのだ。だから安いのだ。と明言しなくてはいけないでしょう?ボロを隠して高値で売ることが罪なんです。

ものすごく、まわりくどい言い方をしてしまいましたが、安いクルマにはそれなりの理由があるってとです。不人気車種(グレード)だとか、ボディーカラーが不人気色であるとか、そういう目に見える理由では無く、目に見えない部分とでも言いましょうか?ある程度いろいろな物件を見て歩き、目も肥えてくれば、そういう一見分かりにくいカラクリも見えてくるんじゃないですかね?ワタシは過去、シボレーのアストロバンを個人輸入で購入した事があります。正規輸入のヤ○セ物のアストロが500万近くしたもので、とてもディーラー車は手が出せなかったのです。ま、多少のリスクはありますが、並行輸入なら半分とまではいかなくても、300あればお釣りがきた時代です。もちろん、輸入代行業者への手数料や船便などの輸送経費や保険など、いろいろな諸経費はかかりますが、現地での車両価格(確かOPTのリアエアコン付けて220〜230万前後だったと思います)に、それだけの諸費用を払えば新車を輸入できたんですね。逆に言えば、どんなポンコツでも1台のクルマを輸入するには、それだけの経費がかかるとも考えられます。
じゃあ、日本での店頭価格が50万円とかのカプリスって、元は幾らで仕入れて来たんだよ?!って事になりますよね。もちろん、現地での仕入れや船積み、輸入&通関手続に至るまで全て自社で行えば、多少コストは下げられると思いますが、それでもオールペンしてローダウンして大径アルミに扁平タイヤまで履いてるクルマが50万って・・・・。

中古車だからあちこち傷んでいても不思議じゃないですよね?ましてアメリカでさんざん走ってきたクルマなら、そうとうヤレていて当然です。直すとこはイッパイあると覚悟しておくべきでしょう?でも、そのクルマを売るショップだって修理したり、整備するのにはお金がかかるんですよ。となると、逆にそういう手入れの行き届いたクルマには価値もあるわけですね。ちょっと高い値段が付いていたりするんです。ま、中にはそんなに価値があるかよ?!とか思うこともあるかも知れませんが、高い車にはそれなりの価値があると。反対に安いクルマには理由が・・・というよりも『素材』と考えた方が良いかも知れません。直すとこ直して磨けば、まだまだイケるんだって考える事も出来ます。デカイ事故を過去に経験してフレームが曲がっている、なんてのは問題外ですが、走行距離がハンパじゃなく多い、なんてのは日本の常識ほど気にする必要は無いかもしれません。逆に年式の割にはそれほど走ってないな、と思うクルマはメーター戻しを疑ってかかった方が良いですよ。アメリカってホントに良く走りますよ。年間5万キロなんてアタリマエでしょう?なのに、10年落ちの中古アメ車が走行距離3万とか4万なんて奇跡ですよ。それより正直に15万走ってます!って公言してる店の方が、他の面でも信用できるってもんですね。メーター巻いてる店は他の事でもウソつきですよ。きっと。最終的に乗り出しまで総額いくらかかるのか、ちゃんと聞きましょうね。あとになってから『あれ払えこれ払え』じゃあ、ホントイヤになりますからね。

こういうHPやってたり、クラブやってたりすれば、宿命かもしれませんが、ホントにいろんな質問が来ます。BBSにもしばしば質問の書き込みがされるので、みなさんもご存知でしょう。ワタシもお答え出来る事は出来る限りお答えしようという姿勢ですが、所詮トーシローです。そして、ただの人間です。
質問、書き込み・・・基本的にいつでも大歓迎なのですが、時には失礼な人やトンチンカンな質問をしてくる人がいます。ぶっちゃけて言うと、『そりぁ、人に聞けば簡単で早いだろうけどよぉ〜、んなコトくらい自分で調べろよぉ〜』って思ってしまう時もたまぁ〜にあります。ホントたまぁ〜にですけど・・・。アメ車に乗ることに特別な覚悟なんて必要ないとボクは思っています。まして、僕らが乗っているのは比較的高年式のシボレーでしょ?古いフォードやモパーじゃないんですから。大丈夫ですよ。ただ、それでもこの時勢にカプリスなんか買おうっていう人なら、それなりのコダワリを持ったクルマ好きの人なんですよね?それなら、ある程度の事は自分で調べて、自分で動ける様にならないとダメかもしれません。自分で考えて考えて、それでもどうにもならなかったら、いろんな人に助けを求めれば良いんですよ。みんなで頑張って楽しくアメ車に乗っていきましょうよ。